依頼内容:遺言に関わる係争中、相手方弁護士が提出してきた証拠写真が偽造されている可能性が高いので証明したい。
解析結果:画像を解析した所、写真の改ざんは行われていないことが分かりましたが、遺言書は写真とは別物であることが判明しました。
今回の依頼は、高額な遺言に関わる遺産相続の裁判で、係争中の親族側が提出してきた遺言書が不自然であることが分かり、それについて偽造されていると依頼者が主張した所、相手方がその遺言書は正しいものであり、その証拠として被相続人が笑顔で病室で遺言書を書いている写真を証拠として提出してきたことが発端です。
遺産相続の問題は、必ず高額な問題になる事が多く、更には直系親族同士での争いになることが多いため、ある程度資産がある家庭であれば、事前に対策をしておいたほうがよいのですが、実は色々とな抜け道があるため、今回の依頼者様も事前に公正証書を制作していたにも関わらず、今回のような裁判になってしまっています。
法律は完全なものではなく、必ず抜け道があるようになっていることが多いですから、遺産相続に関わるような問題を抱えている人はご注意して頂きたい所です。
そこで、現在問題になっている相手方が提出してきた遺言書について、笑顔で被相続人がそれを病室で書いている写真が撮影されて、それが今回の証拠になってるわけですが、そもそも被相続人は脳梗塞であり、字がかけるような状態では当時なかったことから、この遺言書そのものがありえないものであると依頼者様は主張しています。
早速、お預かりした写真を鑑定して、偽造改ざんがされている写真であるのかと鑑定した所、そのような形跡はなく普通に撮影された写真であり、この写真に記録されている内容は全て事実である為、現在問題になっている遺言書が正しくないものであれば、それを前提にして再度、現状を整理する必要が出てきました。
ですから、今度は写真が改ざんされているのではなくて、写真に記録されている遺言書と現在裁判所で問題になっている遺言書が同じものであるかを鑑定することにしたのですが、流石に写真の中の遺言書は普通に見れば、文字が判別できないくらいであり、不鮮明で大変わかりにくくなっているため、ピクセル単位での鑑定を行います。
その結果、写真に写っている被相続人が笑顔で書いている遺言書と、裁判所に相手方が提出した遺言書は別物であることが分かり、その遺言書の正当性を主張する相手方の目論見はここで崩れることになります。その後、相手方の対応がどうなるかは裁判次第になる状況になりました。