美容整形外科医が撮影した写真の改ざんを証明したい

 

 

依頼内容:美容整形を行った際に施行前に撮影した写真が改ざんされている事実を証明したい。

解析結果:画像を解析した所、プリントではなく原本データが必要と判断。その後は他で鑑定をすることになりました。

 

今回の依頼は、最近増えている美容整形外科で発生している仕上がりの差異によるトラブルであり、美容整形外科側も事前に施行前と施行後の写真を撮影して、依頼者の希望通りに美容整形が行われていることを証明しているのですが、その写真が改ざんされている疑いがある為、鑑定してほしいとのことです。

美容整形外科に関しては、腕の良いドクターであればそれ程トラブルに発展することはないのかもしれませんが、この業界はかなり利益の出る業界らしく、あまり腕がないドクターが美容整形外科を立ち上げて、そこで大げさな宣伝をしてしまい、その結果、顧客とトラブルになってしまうことがあるようです。

依頼者様とトラブルになっているドクターの腕がどうなのかは分かりませんが、依頼されたのは施行前、施行中に撮影した依頼者様の顔写真が改ざんされており、本来するべきだった美容整形手術とは異なる仕上がりになってしまって、これでは納得ができない事や、渡された写真がご依頼者様の記憶と異なる為、合成と判断しているようです。

できれば、最初から原本データをお預かりしたかったのですが、美容整形外科側がそれを拒否したため、プリントアウトされた画像をお預かりして鑑定をすることになりましたので、そのプリントされた画像をマクロレンズを装着した一眼レフカメラで撮影し、再度デジタルデータに変換してから鑑定作業を行っていきます。

鑑定結果は、プリント写真だけでは全体的な改ざんは確認できないのですが、部分的な細かい改ざんをしている場合、写真の質が良くなくブロックノイズが多数発生している画像であるため、原本データを使って鑑定をしたほうがより正確な鑑定ができる事をお伝えすると、ご依頼者はそれで美容整形外科側と交渉をするとの話になりました。

それから、約一年後位でしょうか、久々にご依頼者様から連絡があり、美容整形外科側との話し合いの結果、美容整形外科側が指定する業者で鑑定を行うことになったとのことでしたので、こちらでお預かりしていた資料を全て返却して、この案件は終了となりました。