依頼内容:会社の女子トイレに設置されていた隠しカメラを設置した人物の特定をして欲しい。
解析結果:映像解析から、隠しカメラを設置した人物を特定。その後の合成処理であるとの主張も解析で判明。
今回の依頼は、会社の女子トイレに隠しカメラが設置されているのを女子社員が発見した為、そのカメラを仕掛けた人物を特定してほしいとの依頼であり、最近、結構企業内で発生する犯罪の問題になっている組織内の女子トイレ、女子更衣室の盗撮に関わる映像解析になります。
映像をお預かりした後、実際に確認をしてみると、女子トイレの映像が鮮明に記録されている映像であり、女性の顔も正面から誰なのかが分かる状態でトイレに入り、その後に排泄をしている女性の映像も鮮明に記録されているため、これが社会に流失でもすれば大きな問題になることが分かるような状態でした。
これは、女子トイレ内に複数の隠しカメラが仕掛けてあったことを意味します。
その映像は複数あり、全てを確認していく段階で、隠しカメラを仕掛けた犯人の顔が直接カメラに記録されていることが分かり、それでこの隠しカメラを仕掛た人物が判明したわけですが、残念ながら社内の内部犯行であり、カメラを仕掛けたのは中堅以上の男性社員であったことがわかりました。
そのことを依頼者様に報告すると、すぐさま対象の男性社員を呼び出して事実確認を行ったそうなのですが、男性社員の主張は、その隠しカメラの映像に記録されているのはたしかに自分に間違いはないが、その映像は悪意を持って合成された映像であり、自分こそが被害者であることを主張します。
普通に考えれば、そのような主張が通る訳がないと思う方もいるかもしれませんが、実査に裁判や警察が介入した際に、映像が万が一合成されたものであった場合も考慮しないといけないため、この男性社員の主張通り、映像が合成されたものであるかを解析して証明しないといけません。
隠しカメラを仕掛けた人物が特定できた後、今度はその隠しカメラの映像が合成された映像であるかないかの解析、いわゆる鑑定を行うことになりました。
全ての映像を鑑定した結果、合成処理された映像ではないことが確定し、それを依頼者様に伝えて、必要であれば裁判用に鑑定書を発行しますとお伝えした所、緊急で経営会議が行われ、その話をそのまま対象者である男性社員に伝えたようで、その話を聞いて男性社員はついに自分がやりましたと回答することになりました。
通常、犯人が誰か分かっていても、相手がそれを否定した場合、必ずその相手の主張を覆す証拠が必要になる為、その時に必要になるのが鑑定書になりますので、実績のある鑑定人から発行された鑑定書がどれだけの影響力を持つかがよく分かる事案になりました。
大手企業の場合、社内で盗撮があるなどの事件が公に広まると、株価に影響をしたり社会的な信用を失ったり、様々なデメリットが発生することになりますから、警察沙汰には出来ない部分も多く、社員がやっていないと主張した場合は、やはり相手を納得させるだけの証拠を会社側が用意しないといけません。